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長友啓典
Keisuke Nagatomo
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1939年大阪生まれ。1964年桑沢デザイン研究所卒業。日本デザインセンター入社。1969年黒田征太郎とK2設立。
エディトリアル、各種広告、企業CI、及びイベント会場構成のアートディレクションを手がけるほか、多数の小説に挿絵、エッセイ連載など、現在に至る。
日本工学院専門学校グラフィックデザイン科顧問
、東京造形大学客員教授




Translation to English

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装丁問答イッキ読み
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「PIKADON」
衣食住をテーマにイノチのことを考えます。




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装丁問答.33
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あとんvol.34に掲載された装丁問答です。



装丁問答.33 コンビの心得

装丁の仕事を最初に手がけたのは四十年程前に毎日新聞社から出版された虫明亜呂無さんの「スポーツ人間学」である。装丁生活四十年、おかげ様で装丁、装本の数は約千冊をゆうに越えている。その中で外す事が出来ないのは伊集院さんとの出会いだった。伊集院さんは、そのころ諸事情?があって休筆していたころである。僕と出会う事によって(だけではないが)小説執筆を再開し始めた。

以来、伊集院静さんとのコンビによる装丁の仕事が僕としては一番理想的な進め方となっている。出版される本は連載中から挿絵で参加しいている場合が多いので大体のニュアンスが把握出来ている。

彼との付き合いもかれこれ十五年の付き合いとなる。作家の人間性を知り、考えている事、性格、思想・・・全てを知ったところで、装丁の為に小説、本文を読むと、理解するところのツボとコツが見えてくる。ここまでくると普通なれ合いの仕事となってしまうので注意しなければならないところだ。ある一線を越える壁の様なものをしつらえながら付き合っている。お互いに知らないところ、ミステリアスなところを作っておく事が、ある種の緊張感を保つと言うもんだ。コンビの心得と思っている。
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例えば相方の自宅には一切いかない。興味を持たないようにする。プライバシーぎりぎりのところで一線を引いている。家族ぐるみの付き合いは現役のころは出来るだけしない方が懸命だと思う。知ってしまうと無理がきかなくなる。微妙な関係が必要となる。伊集院さんとはそれこそ365日のうち300日ぐらいはつるんで遊び歩いていた時期がある。違っているところは、彼がマージャンで徹夜している時に、僕は自宅のベッドで寝ている事ぐらいだ。夕方5時過ぎに電話が有り(こちらからする事もある)「ところで今夜はどないやねん」、と予定を聞いたところで話が始まる。余程の事がないかぎり銀座で飲むのは決まってるのだが一応聞いてみる。

「銀座探偵団」と自ら命名、二人して金もないのに飲み歩いていた。

彼がまだ直木賞を受賞する前なので競馬と麻雀で稼いでいた時である。彼の名誉の為に言っておくが「ギンギラギンにさりげなく」「おろかもの」で作詞家として有名であったり(レコード大賞の作詞家先生ですぞ)、「ユーミン」「松田聖子」「和田アキ子」等のコンサートではサプライズな演出で名をならしていた(収入がない訳ではない)が、しかし不安定この上ない時だ。僕だって一応は仕事をしていたが、毎晩銀座で飲める程ではなかった。
不思議なもんで何故か身体も壊さずフトコロもなんとか大丈夫に約十年飲み続ける事ができた。いまだに借家ぐらしではあるものの、そんな事は美味しい目を毎日毎日して来たんだから当たり前である。とはいえ、僕は納得だが家の者は大迷惑の話となる(そんな事をつい考える歳になってしまった)。

まあそれはともかく、作家の事を十二分になにもかも知っていた方が装丁の仕事のコツとツボが分ると錯覚していた。そんな満腹状態でなく今となって思うのは何事もそうですよね、腹八分目ぐらいの方が良かったのかも知れないと云う事だ。だから、最近は他人様のイラストレーションで、僕はブックデザインに徹する事が出来る様になった。
by k2-d | 2008-01-07 21:57 | 装丁問答
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